四季の樹木・木の実・木の花
オオバヤシャブシ(大葉夜叉五倍子)
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学  名 Alnus sieboldiana
別  名
分  類 落葉小高木、カバノキ科 ハンノキ属
原産・分布 本州(関東地方〜紀伊半島)、八丈島に分布。海岸近くの山地に生える。
特  長 雌雄同株、雌雄異花。根に根粒菌をもち、痩せ地でも育つので砂防緑化樹として各地に植えられる。樹皮は灰褐色 で皮目が多い。縦に筋がはいる。葉は互生し、葉身は卵形、基部は円形だが左右不同。縁には鋭い重鋸歯がある。3〜4月、葉に先立って開花する。尾状の雄花序は無柄で、前 年の葉腋に1個づつ付き、開くと下垂する。雌花序は、雄花序より上の側芽に1個づつつき、有柄。雌花には花被が無い。雌花序が雄花序より上部につくのがオオバヤシャブシの 特徴。前年の果穂も木質化して残る。花序はそのまま松ぼっくり状の果穂となる。ハンノキ属の特徴で、多くの実が密に集まった多花果に分類される。熟すと広楕円形で斜上す る。果穂の鱗片(苞)は木質化し翌年にも残る。熟した果穂が乾燥すると、鱗片の間から実が出てくる。翼を持つ堅果は長さが3mmと小さい。翼は果皮が変化したもので、風で遠く に飛ばされる。一見、痩果あるいは翼果に見えるが、分類上は堅果。頂芽は葉芽で、紡錘型、先端がとがりつやがある。雄果穂は俵型で前年の葉腋に側芽として1個づつつく。雌 果穂は頂芽と雄果穂の間に0〜2個つく。
花  期 3〜4月。葉に先だって開花。
名前の由来 大きい葉のヤシャブシの意味で,ヤシャは松かさ状の球果が不気味で恐ろしい形相から「夜叉(やしゃ)」に譬えら れ,ブシは五倍子(ふし)のようにタンニンを含むことに由来している。

撮影:2012.4.30 撮影:2012.4.30 冬芽 撮影:2012.3.16 果実 撮影:2012.3.15
若い果穂 撮影:2012.5.13 果実 撮影:2012/10/27 撮影:2012/10/27 撮影:2014/7/2