特 長 |
江戸時代享保年間に朝鮮経由で漢種の種子が日本に持ち込まれ、薬用植物として栽培されるようになった。 樹高は5 - 10m内外になる。枝は斜めに立ち上がる。樹皮は薄茶色で、薄く剥がれ落ちる。
葉は有柄で互生し、葉身は長さ4 - 10 cmほどの卵形から長楕円形で、全縁、葉裏に は毛が生える。側脈は5 - 7対あって、葉先の方に湾曲する。秋は紅葉する。
花期は早春から春(3 - 4月上旬)にかけ、若葉に先立って木全体に開花する。短枝の先に直径2 - 3cmの散形花序を出して、4枚の苞葉に包まれた鮮黄色の小花を多数つける。花径は4
- 5 mm。花弁は4個で反り返り、雄しべは4個。 果期は秋。果実は核果(石果)で、長さ1 .2 - 2 cmの長楕円形で、10月中旬 - 11月に赤く熟し、グミの果実に似ている。生食はできないが、味は甘く、酸味と渋みがある。核の長さは8
- 12mmで、中央に縦の稜が ある。10月ごろに赤熟した果実を採取し、熱湯に数分間浸してからザルに上げて種子を取り除き、日干し乾燥させた果肉(正確には偽果)は生薬に利用され、山茱萸(さんしゅゆ)の名
で日本薬局方に収録されている。強精薬、 止血、滋養強壮、頻尿、収斂、冷え性、低血圧症、不眠症に効用があるとされる。果肉は長さ1.4 cm程の楕円形。滋養強壮の目的で、牛車腎
気丸、八味地黄丸、杞菊地黄丸等の漢方方剤にも使われる。
【引用:ウイキペディア】 |