学 名 |
Vincetoxicum sublanceolatum |
別 名 |
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分 類 |
多年草、キョウチクトウ科カモメヅル属 |
原産・分布 |
在来種。本州の関東地方、中部地方、近畿地方に分布。 |
特 長 |
茎は蔓状、よく分枝して伸び、他の木や草に巻きつく。葉は対生し、披針形〜広披針形で、先が尖り、基部は浅い心形〜切形。葉縁は全縁で 、
柄がある。 花は直径7〜15o、暗紫色。花冠は無毛、星形に5裂し、裂片は細長く、先が明瞭に捻じれる。ガガイモ科の特徴である副花冠は環状、5裂し、裂片は雄しべの真下にあり三角状卵形、基部が丸み
を帯びて張り出し、表面は平滑。雄しべは雌しべを囲んで短筒状に合着し、肉柱体(ずい柱)を形成する。葯には膜質の付属体がある。花粉は花粉粒が集合し、黄色の塊状の花粉塊(惰円形)を作る。花粉
塊は長さ約0.24o、葯室の中にあり、外からは見えない。隣の葯との付属体の間にある長さ約0.2oの紫褐色の小球(捕捉体)に2個ずつぶら下がってつく。袋果は長さ5〜7p。種子は長さ約8o、長い種髪
が つき、幅約5pに円く広げ、風で散布される。 アズマカモメヅルはコバノカモメヅルの白花品種。花が緑白色。変種のシロバナカモメヅルも花が白色。 コカモメヅルは葉が三角状卵形〜卵状披針形
で、基部が浅い心形。花序が長く、花が小型で、花冠の裂片が短く、三角状で内面に白色の毛がある。副花冠に微毛がある。 コバノカモメヅルは葉の基部が円形〜切形とされているが、明瞭な心形となる
ことがあり、花冠の裂片も幅が広く見えるものもあり、基部の心形に注目するとコカモメヅルと混同しやすい。葉の形を比べる なら、基部でなく、コカモメヅルの葉は三角状である。花は花序の長さと花の
大きさ、花冠の毛で確認すると簡単である。
【引用:三河の植物観察】 |
花 期 |
7-9月 |
名前の由来 |
シロバナカモメヅルの葉より小さく(小葉)、花の中心部がセグロカモメの目に似て(カモメ)、つる性(ツル)であることから。 |