身近な野鳥 水辺の鳥・森林の鳥・草地の鳥
カササギ(鵲)
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分  類 鳥綱スズメ目カラス科
学  名 Pica pica 英  名 Pica picaEurasian magpie
分  布 北アメリカ西部、欧州全域、中央アジア、アラビア半島南西部、極東、オホーツク海北部沿岸に分布する。日本では北海道、新潟県、長野県、愛媛県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県の各県で繁殖が記録されている。 秋田県、山形県、神奈川県、福井県、兵庫県、鳥取県、島根県、宮崎県、鹿児島県の各県、島嶼部では佐渡島、対馬でも生息が確認されている。
生  態 人里の大きな樹の樹上に球状の巣を作り繁殖する。ハシブトガラスのように群れを作らず、主にツガイ、もしくは巣立ち前の雛と少数単位で暮らす。 また、ハシブトガラスよりも一回り小さく、黒地に白い羽を持つ。1960年代に行われた調査では、標高100m以上の山地には生息せず人里を住みかとしており、広い森林が覆う山地は分布障壁となっている。
食  性 穀類や昆虫、木の実などを食べる雑食性である。ケラやハサミムシ、コオロギなど地面に生息する虫も捕食する。秋にはイナゴなどの害虫を食 べることから、益鳥とされる一方で、果物や野菜も食べるので害鳥とされることもある。
繁  殖 日本に生息するほとんどの個体は10月下旬頃から営巣地を探しはじめ、3月中旬頃までには カキノキ、エノキ、クスノキ、ポプラなどの樹高8m以上の樹木に、木の枝や藁などを用いて直径60cm-1m程度の球状の巣を作る。生息環境により、 電柱や鉄塔などの人工物に巣を作る個体がみられる。都市部でも樹木が多いヨーロッパでは人工物への営巣が少なく、また日本(九州北部)では都市 化が進んだ1980年代頃から電柱巣が急増した。なお、樹木が少ない環境では金属製ハンガーや針金などを巣材とする場合 がある。産卵は、営巣後すぐに行なわれ、楕円形の薄い緑色をした卵を6 – 7個産む。雌が抱卵し、最終卵産 卵後17 – 18日で孵化する。孵化後約4週間で1 – 4羽が巣立ちし、5月下旬には巣立ちも終 わり、巣は放棄される。巣立ち後の若鳥の生存率は30%程度で12月頃まで集団でねぐらにつくが、その後番いを形成して分散し、個別の縄張りを持つようになる。なお、番いの関係は一生続く。
鳴 き 声 「カチカチ」といった鳴き声で鳴き、そのことからカチガラスなどとも呼ばれます。
雌雄識別 雌雄同色
特記事項

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